私的ブレーキレバー隠し止めの工作

愛用しているカンビックスの生みの親であるkanbiさんのblogでブレーキレバーのバンドレスの止め方があるのを知りました。バンドレスなんて今まで考えもしませんでした。やり方の詳細は企業秘密ということで伏せられていましたが、「脱帽物」という言葉が気になって挑戦したくなりました。
挑戦した方法はランドナー界隈の重鎮の方々からすればもっと簡単で合理的な方法があるよと言われそうですので、あくまで私的方法です。

机上ではその他に2,3案を考えましたが、kanbiさんやrikoパパさんのご指摘もあり収斂したものがこの方法です。

まず、ナット代わりの円柱をハンドル内に通すのですが、妥当な大きさを探るべく図面で検討しました。15度毎の回転軌跡を描いて、直径19mm、厚さ12mmの円柱を用意することに決めました。

これは手持ちのスプリングパイプベンダーです。パイプベンダーとしては半径や位置決めが出来ないので、あまり出番がありませんでしたが、今回これを円柱を押すためと位置決めのための回転に利用します。ちなみに、これをネットで買った時は径違い4本セットで450円ぐらいでしたが、今見ると5本セットで490円でした。

パイプベンダーの長さはギリギリっていうところでした。

アルミ円柱にM5のねじ切りと円柱木口を一部やすり掛けして段差を設けます。また、ワイヤーを通すための3mm径の穴を開けます。

円柱木口の段差はハンドル内で回転させる際にパイプベンダーを引っ掛けるためですが、実際はうまくいかず、ハンドル穴から千枚通しで回す方が簡単でした。(汗)
従って、段差加工は不要です。

万が一に備えて円柱を抜き出すためのワイヤーです。このワイヤーは取り付け後ハンドル内に残りますが、エンドキャップに邪魔しないように丸めておきます。

ハンドルに5.5mmの穴を開けます。穴の位置はバンド付きのレバーをセットして印を付けて行いました。穴の下に千枚通しで付けた印が見えます(これは間違い跡です)

ハンドル穴とM5タップの穴を合わせ、本番前の試しです。付属の6角穴付きボルトは30mmと短かったので45mmを使用しました。

完成です。ボルト止めの際の円柱空回りが心配でしたが、12mmの厚さは十分なものでした。

ハンドルに5.5mmの穴を開けるので安全性は保証の限りではありませんので、実施される方は自己責任でお願いします。

追記
1.円柱径は18mmと19mmを用意しました。19mmは図面検討通り抜くためのワイヤーが必要でした。18mmは必要ありませんでしたが、M5のタッピングはしていないので、ボルト止は試しておりません。(ハンドルによっては個体差があり、19mmでキツキツのケースがありました。kanbiさんが指摘されたように面取りをする方が良いでしょう)
2.ワイヤーを抜くための3mm穴を今回中心に開けましたが、M5のボルト穴と直行するので直行しないようにオフセットする方が良いでしょう。または下の画像のように3mm穴を中心を避けて2つ開け、ワイヤーは芯にセットする方法です。

3.スプリングパイプベンダーは円柱を押すのに大変効果的でしたが、ワイヤーは押しすぎを戻す時や微調整にも有効でした。
4.円柱への穴開けはインパクトドライバーを使いましたが、やはりドリルスタンドやボール盤を使う方が正確です。
5.実際の走行を試してブラッシュアップ、または変更があるかもしれません。

PS 2021/09/11
kanbiさんのコメント返信にも書きましたが、隠し止めを計2本行った結果、ハンドルによる個体差、円柱の製作誤差、ハンドルカーブ部の内径誤差等により、kanbiさんのご指摘のように円柱の面取り処理はするべきと思います。
PS2 2022/02/15
ハンドル内径は出口と中では誤差があります。左右の内径でも誤差があります。19mmの円柱が左ではワイヤーを引っ張って戻すことは出来ても右は出来なかったりと違いがあります。測定値よりも1mmマイナスして18mmにする方が入れる時にスカスカでも良いような気がしています。

私的ブレーキレバー隠し止めの工作” に対して4件のコメントがあります。

  1. rikoパパ より:

    おはようございます。
    う〜ん、思い付いたら即実行という感じで感服しきりでございます(汗)。
    駒の円柱は直径19ミリとありますが、市販のものにあるのでしょうか。
    直径や厚みを図面から割り出すのは、ご専門のなせる技ですね♪
    オフ会で拝見するのが楽しみです!

    1. より:

      rikoパパさん

      お仕事中に直メールでお騒がせしました。ご指摘が随分役立っております。
      円柱そのもので行けるのではないかと思っていたので図面化してみました。
      円柱19mmですが、3mmから480mmと1mmごとに指定できて単価92円でした。厚さも指定できます。
      https://www.e-metals.net/product/201462/
      先日のサドルバックサポーターの丸棒もここで買いましたが、ちょっとトラブったこともあって、URLは伏せておりましたが、安さに負けています。(汗)
      雨続きで色々考えるのも頭の体操になっていいですね。また、色々教えてください。

  2. kanbi より:

    眞 さん
    こんばんは、初めてコメントいたします。今日も奈良県の方へ走りに行ってたので返事が遅くなり申し訳ありませんm(_ _)m。
    当方のブログにコメントが受付られないと言うのは申し訳ありませんが私も原因がわかりません、。
    今、PCで以前にrikoパパさんから教えてもらった眞さんのブログを開いてやっと見れましたm(_ _)m。

    こんなパイプベンダー?は初めて見ました、こんな便利な物が有るのですね!?
    この隠し止めの方法は眞さんのオリジナルで素晴らしいと思います。
    万が一のために円柱を抜き取る方法までぬかりありませんね!!(^^)”
    ただ円柱の角をもう少し面取りした方が入れるにしろ、抜き取るにしろ、パイプ内での円柱の動きがスムーズになると思いますが、いかがでしょうか??(既にやっておられるのでしたらゴメンナサイ。)

    1. より:

      kanbiさん
      こんばんは。

      お褒めにあずかりうれしい限りです。
      ワイヤですが、抜き取りだけでなくパイプベンダーで押すとハンドル穴を通過してしまう事があって、戻す時や穴への微調整に大変有効でした。
      確かに面取りの方がスムーズだと思いますが、現状であまり不便を感じませんでした。但し、面取りすれば12mmをもうちょっと長くできるかもしれませんね。

      PS 2021/09/11
      隠し止めを計2本行った結果ですが、ハンドルによる個体差、円柱の製作誤差、ハンドルカーブ部の内径誤差等により、kanbiさんのご指摘のように面取り処理はするべきと思っています。

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