旧回漕問屋福田屋の文庫蔵板壁のL字金物について

問合せしていた旧回漕問屋福田屋の文庫蔵板壁のL字金物についてふじみ野市大井郷土資料館学芸員の方から回答がありました。
当ブログにこれを掲載する意味は希薄ですが、行きがかり上掲載します。

ご質問のありました、『福田屋文庫蔵西側外壁L字型金物』について、添付いたしました福田屋文庫蔵の写真に基づき回答いたします。
 土蔵壁面から出ている金物は、「折れ釘」と言い、根本の丸く膨らんだ部分を「つぶ」、もしくは「マンジュウ」と呼びます。
 構造としては、柱に直接打ち込む、あるいは切り欠きを作って埋め込み、高い強度を持たせてあります。
 折れ釘の役目は、修理等の足場の振れ止め、梯子を掛けて収納、樋などを受ける等の使われ方がされているようです。
 「折れ釘」の根本、「つぶ」の役割については、埋め込んだ折れ釘に荷重がかかった際の損傷拡大防止、空気に触れる面積を減らすための防錆目的と言われています。
 また、折れ釘の設けられている場所によっては、「つぶ」が設けられていない場合もあり、そちらは土蔵の土壁を風雨から保護する板壁(下見板、鎧張りとも)を固定するために使用されています。

この回答から、「修理等の足場の振れ止め、板壁の保護兼用」と推察します。

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