分電盤の移設と取替

我が家の分電盤は寝室奥にある物置の中に設置されています。電力会社の点検時に家の奥の分電盤まで案内するのが前から嫌でした。そう言えば、電力計がスマートメーターになってから、点検がありませんので宅内点検はもう無くなったのかもしれません。それはともかく移設と絡めて他にしたいこともあったのでやることにします。
それでも分電盤の移設となると、やり始めて途中で出来なかったという訳にはいきませんので、事前に調べることから始めます。

事前調査

1. 主幹線を延長する時に電気の供給を一時的に断たないと感電してしまいますので、それが可能か否か。
2. 主幹線用ケーブルは何を使うのか。既設の主幹線は径が2cmほどあります。また、延長時のケーブルの繋ぎ方法は圧着となるのか。
3. 分電盤の選定。リミッタースペースの有無。
4. 既設分電盤から移設先へのルート。

これらの疑問は全てネット上で解決できました。昔なら分からない事だらけで挫折していた事でしょう。

疑問点の解消

1. 主幹ケーブルの延長時はケーブル同士を繋ぐ必要があります。これは活線状態では感電してしまうので、電力計(スマートメーター)内の宅内引込み線を外し、全館停電状態にします。しかし、この作業は最後の最後です。

スマートメーターです。6本ある線の左3本が電力会社からの供給線で右3本が宅内引込線ですが、通信ユニットでネジが隠れて回せません。このユニットは手前にスライドさせる事で簡単に外せました。供給線や引込線を止めているネジにも電気が通じている筈ですので、絶縁ドライバーが必要ですし、外すときはネジに手が触れないように細心な注意が必要だと思います。。(私が持っていたのはたまたま絶縁ドライバーでした。)

2. 3本の主幹ケーブルはそれぞれは7本のより線で構成されています。コンセント配線でも使われているVVF2芯ケーブルの単線の太さ位の線が7本集まっています。ネットで調べるとVVRケーブル3芯14スケアの様です。後で新分電盤の施工説明書を見ると、主幹ケーブルはVVR3芯14または22スケア推奨とありましたので、推定が当たったようです。

VVRケーブル14スケアという太いケーブルの延長接続には専用の圧着道具が必要です。素人が主幹ケーブルの延長をするなんてことは滅多にあることではありませんからそんな道具は当然持っていません。これからもこの作業をする事は無いでしょうが、圧着で繋がないと火災の原因にもなるようなので、7千円ほどで購入しましたが、これは予定外の出費でした。

右が購入した圧着道具と接続スリーブです。14スケアともなると、締めるとき歯が欠けるのではないかと思うくらい力が要ります。左は前から持っていたVVFケーブル用圧着・ストリッパー道具です。

3. 旧分電盤は単相100V 6回路、200V 2回路でしたので、同程度のものを選びますが、予備2回路が追加できるものにしました。カタログを見ていると同じものでもリミッタースペース付きと無しがあります。リミッターとはアンペアブレーカーのことだと思いますが、今までは付いていましたので、当然「付き」を選ぼうとしますが、東京電力管内はスマートメーターの場合、リミッターは付けないようにとの工事関係者へのお知らせをネット上で偶然見つけましたので、「無し」を選びます。

4. 上記までで電気的な疑問は解消しましたが、玄関内側に付ける新分電盤までどのルートで行くか、平面図でおおよその検討をして詳細は天井裏を見ないとなりません。その為、旧分電盤上の天井と新分電盤付近の天井、そして曲がりとなる部分の天井を剥がしました。最終的にそこは点検口にするか塞がないとなりません。

予定外の出費はあったとは言え、今回の作業を天井復旧を含めて業者にやってもらうと工務店にもよりますが、4,50万は行くでしょうから自分でやれば安いものです。特に工務店に発注する場合は3〜4業者が入って来るわけで、それの工程管理や住まいながらの工事によるストレス等、自分でやるメリットは計り知れません。
但し、電気工事は有資格者が行うよう義務付けられていますので、自己責任です。

まずは旧分電盤のある物置の天井を一部剥がします。分電盤への主幹線VVRケーブルや分電盤から各回路へ向かうVVFケーブルが見えます。

新分電盤の埋め込み穴です。この写真は壁のプラスターボードを大きめに切り込み、埋め込み下地を作り、埋め込むスペース以外を埋め、パテ処理をして、塗装後の写真です。VVFケーブル両端には回路毎に番号を振っておきます。

事前に新分電盤にケーブルを繋ぎ、

新分電盤側から旧分電盤へ向かいケーブルを這わせます。

いよいよ、ケーブルの延長繋ぎ込みをしますので、スマートメーターの宅内ケーブルを外して停電状態にします。

完成し、問題ないことを確認しますが、

物置と洗面所の天井を剥がした後の処理がまだ続きます。
吊棚の中に仕込んでいた換気扇も今回天井付けとし、天井は吸音板張りとします。この吸音板張りは本来「タッカー」という道具と接着剤の併用なのですが、天井材に用いる「タッカー」はこれも特殊なもので数万円ほどしますが、ほとんどがエアー式なので、接着材のみとしています。緑に見えるものは仮釘で、接着完了後外します。

洗面所の天井は修復完了しましたが、物置の天井修復と棚の新規取付、そして開き戸を引き戸に変更する作業がまだまだ続きます。

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