都市化できない土地、茨城 !?

先日の八郷サイクリングでコース設定をしている時に、国土地理院地図を見ていて気になったことがありました。それは地磁気観測所と測地観測局です。特に調べることもせず、そのままにしていましたが、ある時ネットニュースで「茨城県が都市化しない一因は地磁気観測所にある」とありました。
ちょっとセンセーショナルなタイトルですが、先日の八郷萱葺民家を巡るサイクリングでは八郷の周縁だったので、真ん中も走ろうと地磁気観測所と測地観測局をめざして走ってきました。

前回と同じく「辻」の公共パーキングに車を止めて走り出します。写真は「月岡」あたりだと思います。

「加生野」まで来ると、高台に立つ集落が見え、スロープと石垣の景観が好ましく思えました。ちょうど生け垣を刈っているところでした。地図 A点

スロープのはずれに要塞のような工作物があり、あれは何だろうと行ってみます。

今は使われていないもののようで、写真を撮っていると、「どこの不審者か」と近所の人が出てきました。聞くと「昔、養鶏場(養豚場?)をやっていて、その時のサイロです。」という返事です。

そこの高台から下の田んぼを見たところです。

「なかなか良いところですね」というと、「お茶でも飲んで行きなさい」と勧められます。

江戸時代末期に建てられたようで、元は萱葺だったそうです。今は瓦葺きのように見えますが瓦状に銅板で作られたものに葺き替えたということです。

倉も小さくて可愛らしいです。

息子さんは外資系の証券会社に勤めていて、今はニューヨーク勤務だそうです。「もう帰ってこないだろう、孫もたまに遊びに来るが日本語があまりしゃべれない」と寂しそうでした。軒が深く、風通しが良いのでエアコンが要らないそうです。のんびりとした環境でうらやましいと言うと、土地は沢山あるからいつでも歓迎しますとお世辞を言われます。笑
あまり長居すると今日の予定が回れなくなるので、小一時間でお暇します。秋も紅葉が綺麗だそうです。

次は地磁気観測所です。そばまで行ってウロウロしていると、偶然出てきた係の方が事前申し込みをしないと中には入れませんと言います。特に今日は日曜日でした。「中に入るつもりは無く外から眺めるだけなのですが」というと、特別に案内すると言ってくれます。あまり観測に不都合なことがあると困るので敷地内の立ち入りを制限しているようです。
本部棟です。創業は大正2年ですが、これは大正14年竣工。スペインかイタリアの建物を彷彿させます。

最初に案内されたのは本部棟よりも初期の頃からあった観測所の建物です。地下の方が気温的に安定しているので、わざと土を盛っているそうです。今は機械も含めて使われていないそうです。

大正13年竣工の実験室です。大正時代の息吹みたいなものが感じられる建物です。その当時の曇りガラスも壊れずに入り口のドアに使われています。

Googleの航空写真で気になっていた建物群です。「立入禁止」の先は所員でも特別な服装を着ないと入れないそうです。

来たときと別ルートで帰ると、ちゃんと正門がありました。この門も珍しい意匠です。丸いのは地球を表現しているのでしょうか。

ここから柿岡中心地の十割蕎麦屋まで走り、昼にしましたが、出てきたモリソバはぬるく、べちゃべちゃしたもので、直接言いはしませんでしたが、良くこれで営業してこれたと思いました。お店のためには進言した方が良かったのでしょうか。ケチだけ付けていると思われるのも嫌なので止めておきましたが。

次は第2の目的地である測地観測局に向かいましたが、県の畜産センター敷地内にあってゲートが閉まっていたため、入ることはできませんでした。引き返そうと自転車を降りると、腹痛と何やら目眩がして、その場に倒れ込みました。4時起きでウィンブルドン・錦織–キリオス戦を見ていたために寝不足だったのか、それとも熱中症なのか分かりません。熱中症がどんな症状になるかも分かりませんが、歩道と車道の分離立ち上がりの上で仰向きになってしばらく横になります。日陰になるような所も無く炎天下に顔にタオルを掛けて横になった時は私も一巻の終わりかと思いました。車は何台か通りかかりましたが、誰も声を掛けてはくれません。笑
小一時間横になっていると、風が吹いていたのが幸いしたのか大分落ち着いてきました。起き上がって、戻れるか心配でしたが、何とか走り始めると無人のぶどう園があり、そこの水道で顔を洗うとなんとか息を吹き返しました。この一件を除くと結構充実した一日でした。

走行コースです。地図クリックで国土地理院地図(PDF)が開きます。GPSデータ(gpx)

距離:26.4km 走行開始・終了時間:10:56-15:26

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