振取台考

Parktool TS-2.2は買ってから一度も使ったことはなく、今回ホイール組みで初めて使って、いくつか疑問(欠点?)も出てきた。

  • キャリパーの開閉は調節ノブを回してボルト先端の出し入れでキャリパーを開閉する仕組みだが、左右均等に同時に動くというほど精度の高いものでは無い。ボルト先端の当たり具合で差が生じることがあるのだ。(バネが堅く、どちらかが固まったままということもあった。これは潤滑油で直った。)
  • 先端が樹脂製で単に差し込まれるている状態なので、差し込み方しだいでは左右均等では無くなるので要注意。
  • 追記
    下記ミノウラFT-1で述べたところだが、左右均等で動く必要はないようだ。しかし、Parktoolはセンタリングゲージで均等に動くことを前提にしていると思える。均等に動くことを前提に考えるなら作りが大雑把(ウォームギアなどを使ってより精度を高めるべき)と思うが、均等に動く必要がないのなら、あれで良いとも言える。
  • キャリパーアーム調節ノブを回すことでアームの傾きを変えるのだが、このノブだけでは回しきれないほど固い。アームを手で持って傾きを変えてからノブを回さなければ回らない。(これは個体差かもしれない。)
  • 剛性感があるのは良いが、かなり重い。設置位置が固定であれば良いが、保管して取り出すような使い方では一苦労。取っ手も無いので持ち運びにくいということもある。
  • 各種アタッチメントが豊富でこれらの使用を前提にすると、今はTS-2.2しか見当たらない。

  • 要するにTS-2.2は高い割にはアメリカ製らしい大雑把なところがあって(← これは追記から考えると語弊があるかもしれない)、ミノウラ FT-1を再認識し始めた。
    しかし、ホームページを見ると、「ノブを回して横振れ測定ゲージを閉じていったとき、その先端がリム側面に同時に接触しない。同時に接触するようにしようとしてゲージの取り付け位置を左右にスライドさせようとしても調整限度に当たってしまいできない、というクレームをときどき受けますが、それは使いかたが誤っています。」とあり、「横振れゲージは右利きあるいは左利きの方に合わせて、右側もしくは左側のどちらか一方しか使いません。両方使うことはしません。」となっている。
    考えてみれば、リム幅が均一であれば両方チェックすることは必要ないわけだ。キャリパーの形状がリムを挟むような格好なので誤解していたようだ。
    しかし、昔からFT-1の何とも安直な形状や色使いが好きになれなかったのだ。

    TS-2.2にしろFT-1にしろ片側だけをやるのであればParktool TS-8で十分ではないかと思うようになった。使用頻度から言っても金銭衛生上、大変よろしい。あまり褒められたことではないが、TS-2.2は手放すことにした。購入時80円台の円高だったので、購入価格を上回る落札となって、テンションメーターを追加しても大分お釣りがきた。

    TS-8は写真で見るよりも適度な重さがあって剛性感もある。重量はFT-1の2.2kgの倍以上の4.6Kg。ちなみにTS-2.2は8.1kgとなっている。(重量はカタログまたは通販サイトによる)
    ゲージが左にあるのは左利きが多いからか。

    改良点としては、
    付属のネジはアームの垂直がとりにくい。また、締め付け時にボルトがもげてしまったので、六角ボルトに変更。

    ゲージ先端にゴム紐を挿入。

    右側Vプレートを止めるネジがマイナスドライバ仕様となっているが、ノブタイプに変更。(W1/4ネジ)



    センタリングゲージとベースを自作。(左下はテンションメーター)

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